会社概要

明治年間より、初代・安達光蔵(みつぞう)が蚕糸業界に従事し、昭和6年に独立して繭問屋『安達』を創立しました。戦後、二代目・安達良一(りょういち)の代に蚕種催青(さんしゅさいせい:蚕の卵からの孵化)・稚蚕飼育(ちさんしいく:2齢幼虫までの飼育)のための催青飼育工場と乾繭工場(繭を乾燥処理する工場)を建設し、また、5ヘクタールに及ぶ桑畑をも整備するなど、関連施設を発展拡充するとともに、山形県内主要養蚕地帯の養蚕農家と売買契約を結び、県内各地に「安達養蚕組合」を発足しました。最盛期には、県内村山地区全域はもちろん、北は最北地区から秋田県湯沢市まで、南は置賜地区白鷹町までの農家一千軒以上と取引を行っていました。昭和50年代に入ると、養蚕部とは別に原糸部を設立し、米沢・長井の地元織物産地の織元を中心として、結城・奄美・博多・信州その他の全国織物産地への絹糸販売を開始しました。またこれに伴い、絹糸販売による各産地・織元との結びつきが強まり、従って織物製品の産地直接取引が可能となり、原糸部設立後まもなく絹製品部が開設されました。ここに、『蚕〜繭〜絹糸〜絹織物』と続くシルクの一連業務が完成することとなり、個人商店としては全国でも唯一稀有の存在として注目されました。

昭和63年に法人登録をするに至りましたが、現在も地元では「まいやさん」「まゆやさん」の通称で親しまれています。昨今、経済の低迷とともに「流通革命」「生産直売」などと叫ばれるなか、『安達』はすでに昭和50年頃より生産・流通・販売の社会的分業体制の殻を破る特異な商いを展開してきました。また、現在では織物工場の協力で糸作りからこだわった安達オリジナルブランドの商品を自ら生産しております。

当社は、『売り手の心』に『作り手の心』を併せ持つ商いを通して、シルクのように優しく豊かな社会生活の実現に貢献することを目指します。

女将の「絹のお話し」

まゆや安達 女将:安達ミヨ子

ボロとか大きいゴミもなく、たたんで小さくなり、整理整頓も良く、同じ金額でおしゃれをすれば、着物にかなうものはなしと確信しています。繭にも色々あって、蚕のオス・メス二匹が協力して一個の繭を作る「繭玉」というのもあり、これは真綿にしてそれを紡ぎ糸にし「玉糸」とか「細糸」にして織られます。
  昔、夫婦が仲良く幸せであるように紬の反物を嫁入りに必ず持たせたものです。着物は年をとってもずっと着られるので、ほとんど一生着られるほどなので、嫁入り衣装として持たせたものです。何度もほどいて作り直し、親から子供、孫へと、仕立て直し、着継がれました。また、嫌になった柄、大きく赤い柄などは、蒲団として、また、敷布や蒲団カバー、座布団、下着や小物、パジャマとして利用してきました。肌の弱い人にとっても、たいへん素肌に優しく快適です。ですから、薄く綿を入れて夜具として、また、赤ちゃんの掛け着・七五三の着物として、親から子供・孫へと着継がれ、いつも新鮮で立派なものとして、人間の生活に応用活用して、生活の中に溶け込んで、役に立っておりました。
  着物は不思議な宝物
、縫い合わせると一本の反物になります。仕立て方も前身頃・後身頃とおくみの腰のところに打ち上げをして仕立、背の低い親の着物も、子・孫の上背のある代の娘様にも、仕立て直しでいくらでも着用できて魔法のようです。そして組合せによって、古いものも新しく時代に合わせられ、若者も老人も着られ、年代・時代を超えて品格と美しさを保ちつづけます。世界に誇る素晴らしい民族衣装として右に出るものはないでしょう。着物の着方も、線で作ったものを、丸い体を包むようにゆったりと纏い、多い部分を帯で包み巻き、見事に腰を落ち着かせ、姿勢を正しく美しく着られます。又、歩く時も半巾帯で腰を保護していて、たとえ腰が曲がってはいても、以前のお年寄りにはヘルニア患者もいなかった。今は、着物を着なくなってからは若い人にもヘルニアが多くなっていると言われているのではないでしょうか。
  わたしも蚕種から糸・撚糸・染・織と,原料から製品までを、嫁いで四十有余年、一貫してその創作にたずさわり、又、古いものを利用し製作し(今の言葉でリサイクル、リメイクとでも言うのでしょうか)、コートにしたり、古い羽織二枚でリバーシブルコートを作ったり、ひとつで二通り着られて、更に軽くて暖かく、防寒コートにもしたり、古い着物と新しい反物を合わせて着物のリバーシブルも作ったり、きつい色とか大柄のものを腹合わせの名古屋の帯として両用したり、旅行には、荷物も少なく帯と着物のリバーシブルの組合せで四通りにも着られて、袖口は何でも包める風呂敷となり、ティッシュ・ハンカチをもう片方の袖に入れ、帯にはお財布を挟み込み、ふところには懐紙を入れ、小銭入れを帯の脇に差し込み、お太鼓には帯枕の代わりに旅行用のミニ化粧品や洗面品・替下着と、まるでマジシャンのよう。ゾウリで歩けば靴ヅレも心配なく、長い旅でも楽ですし、旅の情緒も一層深まります。
賢い女性ほど、きものが一番です。
(平成13年 まゆや安達  女将:安達ミヨ子)

代表者

安達 実賢(みつよし)

業務内容

養蚕・乾繭・生糸・絹撚糸の取扱
及び絹織物製品の製造・卸・販売
一貫した絹産業全般にわたる事業

営業時間

AM9:00〜PM6:00
日・祝日定休

アクセス・MAP

おいでませ、安達株式会社へ

羽前山辺駅から徒歩10分   周辺の地図

玄関の表札の写真

会社前景です。
手前の玄関が会社玄関となります。

会社前景の写真
会社外観の写真

お店ではありませんし田舎の個人住宅みたいですが中じゃ絹糸や織物で溢れかえってます

いつでも気軽にどうぞ

こんな感じですので販売員のようにピッタリ付く事はありません…

いたってノンビリやってます

安達株式会社

〒990-0301
山形県東村山郡山辺町1077-2
羽前山辺駅から徒歩10分

TEL 023-664-5063 FAX 023-664-5142